男性の不妊症検査

男性不妊症の原因としては、インポテンツや勃起障害(ED)を除けば精子に関するものなので、精子にかかわる検査が多くなってきます。

◇ 性器の検査

男性の性器に外傷がないか、また、奇形となっている部分や前立腺に異常がないかを診察します。不妊検査の中でも基本的な診察です。

◇ 精液の検査

男性の不妊症検査としては一般的な検査で、精液の量や精子の数、精子奇形がないかなどを調べます。この検査によって、射精した精液の量や1mlあたりの精子の数、前記の二つから計算される精子の総数などのほかに、精子の運動率や精子の奇形率などが分かります

◇ 正常な精液 (WHOの基準)

精液量 : 2,0ml以上
精子濃度: 2000万個以上/ml
精子数 : 4000万個以上
奇形率 : 70%未満
白血球 : 100万個未満/ml
運動率 : 射精1時間以内の50%が前進運動、25%が高速直進運動

◇ ホルモン値を調べる

この検査では、精子形成に関係するFSHやLH、テストステロン、プロラクチンといったホルモン値がわかります。

◇ 尿中の精子を調べる

おもに無精液症や精液減少症などの方を対象に行われる検査で、膀胱に精子が逆流していないかを調べます。検査方法としては、射精した後に尿を採って精子がいるかを調べます。この尿中の精子数が多い場合には、逆行性射精という不妊症の可能性があります。


男性不妊症の精密検査

不妊症検査で異常が発見された場合には、不妊の原因を特定して治療するために、さらに詳しい精密検査を行います。

◇ 精巣組織の不妊症検査

これは精子がいるかを調べる不妊検査です。検査方法としては、精管の周りと陰嚢の皮膚に麻酔をかけて陰嚢を少しだけ切開し、はさみで精巣組織をごくわずか採取して調べるという検査です。これにより、精巣の中に精子がいるかが分かります。

◇ 精子生存性を調べる

精液検査を実施して、精液の中に動いていない精子が多数認められる場合に行う検査です。この検査によって精子が生きているのか死んでいるのかを判別することができ、その後の不妊治療に役立てます。

◇ 精子尾部を調べる

精子尾部の構造に異常がないかを調べる不妊検査です。この精子尾部とは、精子の運動に必要不可欠な存在で、これに異常があると精子の運動能力に問題が発生します。この検査を行う基準としては、精子生存性検査をの結果で生存は確認できたけれど、それでも動いていない精子が多い場合に行います。


精液培養による不妊症検査

不妊症検査の中でも、精液中に白血球が多く存在している時に行います。精液中に白血球が多い場合には、何らかの病原菌やウイルスが進入している可能性がありますので、性感染症(クラミジアなど)や大腸菌などを調べます。検出された場合は、抗菌剤や抗生物質などを投与して治療します。


精管精嚢造影による不妊症検査

精管精嚢造影による不妊症検査とは、逆行性射精では無いのに無精子症、しかも、精巣生検でも精子の製造が確認されているといった場合には、精子の通り道に問題がある可能性が高くなってきます。そのような場合には、精子の通り道を調べる目的でこの不妊症検査を行います。検査方法としては、陰嚢上部を少しだけ切開して精管を外に出します。そして、造影剤を注入してレントゲンで撮影し、精路の通過性を調べます。


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