女性の不妊検査について

女性の不妊検査として病院で受ける検査では、膣鏡を使って子宮頸部や子宮の出口を観察するものがあります。また、子宮筋腫や卵巣腫瘍、子宮内膜症などを調べるときには、指を使ってお腹と腟の両方から子宮や卵巣を調べることもあります。この他にも低温期や高温期・排卵期に行う不妊検査があります。


超音波による不妊検査

不妊症検査の中でも子宮筋腫や卵巣腫瘍、子宮内膜ポリープ、多嚢胞性卵巣といった体内の異変を調べるために行います。超音波方法としては、超音波を出すプローベという器具を入れて行う経膣式の超音波検査が一般的で、子宮や卵巣の位置や大きさ、構造などが診察できます。また、超音波検査には、次のような種類があります。

◇ 経腹超音波

プローブという超音波を送受信する装置をお腹にあてて検査する方法です。お腹の上からの検査のため脂肪組織を通して見ることになり画像の鮮明さが多少劣りますが、視野が広いので子宮の全体像を見ることができるのが特徴です。

◇ 経膣超音波

不妊検査に多く利用される方法で、膣の中に直接プロ-プを入れて検査します。この検査方法では、卵胞の発育状態を調べたり子宮内膜の状態を調べることが出来ます。また、経腹超音波とは違って、超音波をさえぎるものが無いので画像が鮮明です。


低温期の不妊検査

低温期の不妊検査としては、血液中の生殖に関係する様々なホルモンを測定して、排卵や着床の妨げになりそうなもを調べます。また、卵胞を育てる卵胞刺激ホルモンや、排卵を促す黄体化ホルモン、乳汁を分泌させるプロラクチンなどのホルモン測定もします。

◇ 子宮卵管造影

子宮に造影剤を注入してレントゲンで撮影する検査です。この検査では、卵管の通り具合や子宮腔などの異常や癒着などが分かります。また、子宮に造影剤を注入しますので、卵管のつまり具合によっては、この注入だけで改善されることがあります。

◇ 卵管通気検査

これは、子宮卵管造影検査よりも簡単に出来る方法です。子宮の出口に卵管通気用の器具をつけて二酸化炭素を注入し、内部の圧力の変化を調べます。


高温期の不妊検査

高温期は、受精卵が着床しやすいように体の妊娠準備が整っている時期です。この高温期のときに採血して黄体ホルモンの量を測定し、黄体が正常に機能しているかどうかを調べます。この数値が低い場合には、黄体機能不全を疑う必要があります。

◇ 子宮内膜組織の検査

少量の子宮内膜を採取して、これを顕微鏡で観察します。黄体機能不全や、結核性子宮内膜炎などの診断できます。


排卵期の不妊検査

排卵期とは、文字通り熟成した卵が排卵される時期で、妊娠する絶好のタイミングです。この時期に行う不妊検査としては、下記のような種類があります。

◇ フーナーテスト

排卵の時期に性生活を行って調べる検査です。子宮頸管から頸管粘液を採取して顕微鏡で観察し、頸管粘液中で精子が元気に活動しているかを観察します。また、フーナーテストの他に超音波検査も行うことが多いです。


その他の不妊検査

今まで紹介した不妊検査の他にも、症状や状態によっては次のような検査を行う場合もあります。

◇ 抗精子抗体の不妊検査

体内に精子に対する抗体ができていないかを調べる検査です。フーナーテストの結果が悪く、夫の精液検査でも問題がない場合などに行われます。精子に対する抗体 (精子を活動できなくする) が出来ていると、自然妊娠は非常に難しくなってきます。

◇ 子宮鏡検査

子宮腔の異常が疑われるときに行う検査で、ファイバースコープなどを使って子宮腔を直接観察し、子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどを調べます。

◇ 腹腔鏡検査

おへその下から非常に細いカメラ (腹腔鏡) を入れて、お腹の中を直接調べる方法です。また、癒着などがあった場合には、その癒着をはがしたり、卵巣嚢腫や子宮筋腫の核出術や卵管開口手術なども行うことができます。

◇ LH検査

原発性無月経、第2度無月経、多嚢胞性卵胞症候群の方に実施します。黄体ホルモン(LH)という視床下部から分泌されているホルモンを投与して、下垂体から分泌されているホルモンであるLHとFSHを経時的に調べます。この反応を調べることにより、視床下部・下垂体・卵巣などの機能を調べます。


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