体外受精について
体外受精による不妊治療は、その他の不妊治療で効果がなかった場合や、卵管の完全閉鎖、精子数の極端な減少、抗精子抗体があるなどの重度の妊娠障害で行う最終的な不妊治療となっています。
また、体外受精の方法ですが、あらかじめ採取した卵子と精子を人工的に受精させて培養します。そして、順調に成長すると受精卵が分割を始めるので、ある程度、分割が進んで「胚盤胞」という段階になった時点で子宮に戻します。
● 体外受精の成功率
体外受精は分割を始めた卵子を子宮に戻すので、これだけを聞くと「ほとんど、成功するのでは!?」と思われるかもしれません。ただ、受精卵が子宮内膜にうまく着床できなかったり、受精卵の成長が途中で止まる場合もあるので、体外受精の成功率は約25パーセント程度となっています。
● 体外受精の費用
体外受精の費用ですが、残念なことに保険の適用外となっています。そのため、体外受精は全額が自由診療(自己負担)となるので、治療費も高くなります。そのため、体外受精の平均的な費用は、45万〜50万程度が多いようです。
体外受精の流れ
1、 卵子を育てます
体外受精には、成熟した卵子を多く採取する必要があります。そのため、排卵誘発剤で卵子の生産と成熟を促します。また、知らない間に自然排卵する可能性もあるので、スプレーキュアという点鼻薬で排卵を調整しながら採卵日を決めます。
2、 卵子の採取
卵子の採取方法については、局所麻酔や静脈麻酔などで患部に麻酔をかけて、超音波装置等で卵巣や卵子の位置を確認します。そして、細長い医療用の針を膣から刺して、卵胞内にある卵子の採卵を行います。
3、 精子の採取
体外受精用の精子を採取します。採取された精子は、洗浄して不純物を取り除いて培養します。また、体外受精の成功率を上げるために、スイムアップ法などで精子を選別し、元気の良い健康な精子を体外受精に使用します。
● スイムアップ法について
スイムアップ法による精子の選別ですが、採取した精子を遠心分離にかけて濃い精子液を分離します。この精子液を培養液に入れると、運動率の高い元気な精子が上の方に集まるので、その精子を使用して体外受精を行います。
4、 精子と卵子を受精させます
準備した精子と卵子を、人工的に受精させて受精卵を作ります。この受精卵を培養液につけておくと、翌日には、受精卵が分割して成長を始めるので、この受精卵を体外受精で使用します。
5、 受精卵を子宮に戻します
受精卵を培養して2日ほど経過すると、分割を始めた受精卵が成長して「胚」になります。その胚の中から、元気なものを1〜2個選んで子宮内へ戻します。また、この体外受精で多くの受精卵が出来た場合は、凍結保存することも出来ます。

